プロペシアは６ヶ月は最低でも服用することが必要です

フィナステリド（商品名プロペシア）は前立腺肥大症の治療薬の研究中、発毛作用が認められたため方針転換し開発された飲む薬です。

男性脱毛症とは一体なんでしょうか？

それは成長期毛の減少と毛髪の軟毛化です。

まずは男性脱毛症の原理ですが。
血中の主な男性ホルモンであるテストステロンが前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞に入るとⅡ型５α-還元酵素(複雑な名前ですが酵素の一種です)により強い男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます
そうすると、毛乳頭細胞でTGF-β1という物質の産生が増えて、毛母細胞という毛髪の根がアポトーシス、つまり死んでしまうのです。
結果、毛母細胞が休止期へ移行して毛の発育が抑制され、少しずつ毛髪が軟毛化するのです。

プロペシアはⅡ型５α-還元酵素という複雑な名前の酵素の働きをストップしDHTを減らすことであります
そうすると具体的にいうと
成長期毛の増加
毛髪の伸長や太さの改善
毛髪量の増加
といった効果が期待できます

発売当時からの臨床試験から長期服用するほど効果がでることが認められ、最低でも６ヶ月の持続服用が必要なこともわかりました。私の経験上でも６ヶ月以上、特に２年以上の服用者には効果の実感率が高いように感じます。
その他、わかったことは
・服用を開始するのは薄毛が気になり始めてからできるだけ早く飲み始めるほうがよい
・前頭部、頭頂部ともに効果が高いが、どちらかというと頭頂部のほうが効果高い
男性型脱毛症はだんだんと治療が発達しているので非常にアクティブな分野であると思います
しかしプロペシアの効果にも個人差があり、あまり効果の宣伝して過度の期待を患者様に持たせないようにせねばなりません。

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