ワキガ(腋臭症)とは?
においの悩みには、明確な原因と治療法があります。
ワキには「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の2種類の汗腺が存在します。エクリン汗腺からはサラサラとした無臭の汗が分泌されますが、アポクリン汗腺から出る汗は皮膚の常在菌と混ざることで、独特のにおい(ワキガ臭)を発生させることがあります。
このにおいの強さや種類には個人差があり、食生活や生活習慣、そして遺伝的な要素も関係しています。日本人のおよそ10人に1人が何らかのワキガ症状を抱えているとされており、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれます。
ワキガのにおいタイプ
ワキガのにおいは、以下のようなタイプに分類されることがあります:
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A型:ミルク様の甘いにおい
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M型:酸っぱいにおい
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C型:スパイシーな香辛料のようなにおい
自分では気づきにくく、周囲への影響が大きいため非常にセンシティブな悩みとなることも少なくありません。同じ服を共有するとにおいが移ることがあるなど、日常生活にも影響するケースがあります。
遺伝との関係
ワキガ体質はABCC11遺伝子と深く関係しています。この遺伝子を持つ人は、アポクリン汗腺が発達しやすい傾向があり、日本人では約15%に見られますが、欧米人では90%以上が保有しているとされます。
海外ではにおい対策として香水を使う文化が一般的な一方、日本ではワキガに対する意識が高く、においに対する精神的な負担が強くなる傾向にあります。
治療方法について
腋臭症は医学的な治療が可能です。
東京ロイヤルクリニックでは、以下の治療をご提案しています:
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皮弁法手術(健康保険適用):アポクリン汗腺を取り除く根本的な治療です。3割負担の方で自己負担額は約44,000円程度。
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ボトックス注射(自費診療):発汗を一時的に抑える注射治療。
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ミラドライ・ビューホット(自費診療):切らずに照射でアポクリン汗腺を破壊する最新の治療機器。
いずれの方法も、専門医による診察の上で適切な治療法をご提案いたします。