映画『セッション』を見ると教育って考えさせられる。

以前からウクレレの師匠に勧められていた映画『セッション』をやっと見ることができました。

怖いというより、単に嫌な奴なんじゃないかっていうジャズの先生と、一流ドラマーを目指す生徒とのストーリーは、よくあるような王道モノではあるけれど

俳優J.Kシモンズ演じるフレッチャー先生のキャラが映画で最もインパクトがありました。

フレッチャー先生が生徒を追い込む様子が、もはやいじめや理不尽でしかないのだけど　

先生の教育論が「理不尽からの怒りのパワーによって生徒の壁を越えさせる！潰れればそれまでだし、それならそもそも一流の音楽家ではなかっただけだ。」という信念のもとにあるので、脱落する生徒も少なくありません。

今のスポーツでは手取り足とり、実力を少しずつ上げていける近代的な理論的なトレーニングが主体であるけれど一昔は、ど根性論がまかり通っていて、

体育の授業なんかは運動をするときに途中で水を飲ませない、一度飲むとこれ以上運動できなくなるから、というのが常識でした。

しかし今は適切に水分を取ることがパフォーマンス向上につながり、熱中症などの事故を防ぐためにはむしろ積極的に水分を摂取するべきというのが科学的に証明されて、とにかく水を飲むように指導されています。

水を飲ませない指導法には、運動できなくなるという科学的論拠は一切なく、一度楽をしたらキツイ運動には耐えられなくなるだろうというメンタル面での思考でしかなかったということです。

ただ、身体的トレーニングやアスリートには発展とともに科学が介在する側面がはっきりしてきたのですが

芸術のカテゴリーに入る『音楽』というものは人の心を魅了するという科学では説明できないものがある

ので、一流になるほど何かそういう狂気が必要であり、この教育の仕方もありなのかもしれません。

教育、人に教えるってことは技術的なトレーニングだけではなく、より高次元な言葉でうまく表現できない部分に引き上げるための非科学的なアプローチが、芸術のカテゴリーには大切なのかもしれないと、、

そんなことを思いつつ、芸術が科学されたときには、もっと適切な指導方法ができるのかもしれないな、

なんてことを、この映画で考え込んでしまいました 😯 

まっ、それはともかく

映画は面白いしカッコいいジャズの名曲が使われているので早速サントラまで買ってしまいました 😛 

やっぱりジャズってカッコいい。

 

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