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『目周りの加齢学』の内容解説!後編

6月10日にインスタライブで『目周りの加齢学』について語らせて頂きました!

つまり、眼球が奥にくぼみ、脂肪や皮膚が下に下がる。まぶたの開きも弱くなる。

以上のことが重なっていき印象として、目が小さくなってしまいます。

眼球の問題ではなく、周りの脂肪、皮膚、挙筋腱膜の問題なんです。

解決方法としては、目の関しては原則的には手術メインにはなります。

眼窩骨は正直どうしようもないです、、、骨補充というハイドロキシアパタイトを注入することも昔はありましたが問題点も多々あって今ではやっているところはほとんどありません。

肌にはレーザーですが、眼球に当たる可能性がありますので一般的ではありません。

肌にはスキンブースターのスネコス注射

脂肪や筋膜には眼周りハイフ

これらを使って目周りに打つことも良いですね。ただ予防的な部分や表面的な部分にしか効かないので手術することを遅らせる、、、くらいの感覚になります。もちろんそれで解決するに越したことはありません。

ゆえに根治的な治療は手術しかありません。

手術について簡単に紹介しますね。

上まぶたの若返り手術

それは眼瞼下垂の手術(挙筋腱膜前転術)です。

二重の部分を切開して皮膚を切除、そこから眼瞼挙筋と瞼板(軟骨)をつなぐ『挙筋腱膜』という部分を引き出して短くして瞼板に縫い付けます。難しい言い回しですね。

ロールカーテンでいえば紐を短くする手術と思って頂くとシンプルです。

紐を短くすれば筋肉の働きをよりダイレクトにまぶたカーテンを上げることに使えるのでまぶたの開きが良くなります。動きが良くなるので若々しい状態に戻ることができます。

肌たるみも切除して二重も形成するので人気の手術ですね。

切らないで上まぶたの裏から挙筋腱膜をタックするように結んで固定する方法『切らない眼瞼下垂』という手術もあります。軽度な下垂には良いでしょう。

下まぶたの若返り手術

目の下脱脂:涙袋から下にぷっくりと出てくる部分、その奥にある眼窩脂肪を下まぶたの裏から引き出して切除するのでダイレクトにクマを改善します。

クマが改善する効果以外にも

涙袋は筋肉の折れ曲がりでできているので脂肪を取ると涙袋が強調され

眼窩脂肪が下まぶたの開きを邪魔しているので、取ることで目の開きも良くなるメリットもあります。

ちなみに他の術式として

ハムラ法(脂肪をくぼみに埋めて眼窩隔膜を引き締める、余った皮膚を取る)

裏ハムラ(脂肪をくぼみに埋めて眼窩隔膜を引き締める)

もあります。この辺りは混乱しがち、先生によってもお考えが違うのでなおさら混乱します。

インスタライブでも表ハムラ、裏ハムラについて質問があったので触れますね。

加齢学の前編に書きましたが目元は目の下の脂肪が突出してくるだけでなく、頬のリガメントが弛んで周囲の脂肪ごと下に落ちてくるどうするのか、という問題があります。

リガメントが弱まるとどうなるのか。眼窩脂肪が突出してきた場所とほうれい線の上にあるメーラーファットという脂肪との間にゴルゴ線と呼ばれる窪みができます。

脂肪を取っただけではその窪みは残ったままではないかという問題点を解決しようとした結果でてきた術式です。

表ハムラ法では

眼窩脂肪をくぼみに埋めてたいらにして、眼窩隔膜を短くして引き締める。余った皮膚を取ってシワ感を取ります。

裏ハムラ法では

皮膚は取らず、眼窩脂肪をくぼみに埋めて眼窩隔膜を短くして引き締める。

表ハムラの欠点は表面、下まぶたを切開するので傷ができること。

裏ハムラの欠点は皮膚を取らないのでたるみが強く大きな窪みには劇的な改善が難しいことです。

私は表ハムラをすることが多いのですが、それは下まぶたを切開した痕がかなり残りにくいからです。血流もいいし、皮膚が柔らかいので傷が開きにくいので。

また、ついでに、しっかり奥まで剥離して、、、、メーラーファットに糸をかけて目尻側の骨膜に結びつけて、ほうれい線の部分をフェイスリフティングもしたいからです。クリニックによってはチークトップリフトという名前で中顔面のフェイスリフトとちて別カテゴリー手術としておこなっていることもあります。

ちょっと変わったものでは

眉下切開があります、眉の下の皮膚を切除することで肌たるみを取ります。

以上が眼の若返りの手術方法の解説になります。

眼周りがどう加齢していくのかが分かれば、その原因を解剖学的に正しく解決できるのです。

今の美容外科の主流はバックエイジング。

いわゆる美容整形として形を変えるものではなく、若返り、元に戻していくという方向での手術が今後もメインストリームになっていくと考えます。

そしてそのためには加齢学を理解する必要があります。

加齢学が分かれば不自然な美容に特化した形ではなくナチュラルに元に戻せるようにできます。

実はナチュラルに仕上げる方が難しいんです。がっつり形を変えるほうが解剖学無視でガッツリ切ればいいので割と簡単だったりします。

最後に私の東京ロイヤルクリニックについて語りますね。

①東京ロイヤルクリニックが独自に気をつけているところ

解剖学から、老化していく変化、加齢学に基づいてロジカルに若返らせます。

もちろん切らないものは切らない方向でできるだけ解決しますが、目周りの若返りには手術対応するのが根本からの治療になります。

無理な方向に引っ張ったり、切ったりすることは不自然につながって

若々しさからは離れてしまうので、私なりにナチュラル、バックエイジングというテーマで施術、手術をしています。もちろん手術は切り取ったものは戻らないので慎重にやるべきタイミング、患者様の理解が必要です。そのためにカウンセリングはできるだけ分かりやすく、何回でもおこないます。

もちろん当院で手術を受ける必要もないです、他院にも沢山素晴らしい先生はいらっしゃいますのでお気軽にカウンセリングを希望ください、営業は嫌いです。

当院でやっていない手術や治療についてもご相談も受けます。美容はキレイになっていく楽しいものです、ただしそのためには手術や治療の正しい理解を患者様にも持ってもらう必要があると考えています。

②東京ロイヤルクリニックらしいこだわりの部分

『通院していただくこと』が何より重要だと考えてこだわっています。

高血圧、糖尿病、生活習慣病では通院が重要ですよね、当然、加齢や美容も通院していくべきです。

その人の状態変化に応じて治療を強めたり弱めたり、変えたりする事が重要です。

通院して顔の経過を診る。

手術を受けるとしてそのタイミングも重要です。診ていきながら総合的に決めていけるのが本人にとっても医療側にとっても良いことだと思います。

もちろん無理に勧めることもありません。

若返るためにはどうしたらいいのかを知ってもらうこと、理解してもらうことを大切にしていますし、そのためには定期的に通ってもらい説明を繰り返して理解を深めてもらいます。

通院していただきやすくするために、自分なら出してもいいなと思うくらいの適正な価格、駅前で便利な場所、診療時間が夕方、決してキレイなキラキラ系クリニックではありませんが、優しい空間づくりに努めています。

もちろん、オペまでこなす本格派であることもこだわりです。

オペに関しては無理な営業はしません。ただ、もしお任せいただけるならば、必要だと思う手術を適正な相場の値段で自分の力の限り全力でおこないます。

 

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『目周りの加齢学』の内容解説!前編

6月10日にインスタライブで『目周りの加齢学』について語らせて頂きました!

目周りが年を取っていくとどういう風に変化していくのかを知ることは、自分の今後を知る上でも、美容外科のカウンセリングを受ける時にも事前知識をして持っておいた方が良い、というより持っておくべきだと思います。

MCとして美容家のミミさんにお願いしてライブしました。

用意した原稿に、その際の頂いた質問から加筆修正して今回記事に上げますね。

長文なので前編後編に分けて掲載します。

では

眼の加齢学

『年を取ると眼は小さくなる!』ということを語りたいと思います。

まず、人は年を取っていくとどうなるかというと

タンパク質、例えばコラーゲン、エラスチンなどなど、その他の成分が減っていきます。

その結果

皮膚が弾力をなくしてタルんで

脂肪が柔らかくヘタって

軟骨が薄くヘナって

骨吸収で骨のボリュームダウンがおきます。

個人差が強いのですが30代からゆっくりとその傾向になり、早い人で40代で骨吸収が起きてきます。

ここで骨吸収についてはあまり知られていないのでインスタライブで解説を求められてたのですが上手く説明できなかったので

ここで簡単に記載します。

『骨も角質のターンオーバーみたいに新陳代謝します。骨が吸収され、新しい骨が作られる。常に骨も新しいものに交換されるのです。このバランスが徐々に崩れていくと骨が吸収される状況が続いて骨が薄くなってしまいます。

特に顔面部であれば眼窩、目周り、鼻周り、こめかみ、フェイスライン

の骨が薄くなってきて、脂肪や皮膚が下方に移動してより老けた印象がでてきます。』

話を戻しますと加齢の結果、目周りはどうなるかというと

眼球の大きさは変わらないが、目は小さく見えるようになります。

実は70歳、80歳までは眼球の大きさと瞼を上げる筋肉の力はあまり変化ないのです。周りの組織である皮膚、腱膜、脂肪、骨の変化、萎縮で眼が小さく見えるようになります。眼球は変わらない、目周りの組織の変化によって小さく見えるようになります。

具体的にいえば

眼球はくぼんで、眼球以外の目周りの部分が下に垂れ下がることで目が小さい印象になります。

そこで目周りを3つに部分分けして話をしましょう。

①眼球、眼球周囲 ②上瞼 ③下瞼ですね。

 

眼球、眼球周囲

眼球、つまり水晶体もガラス体もタンパク質でできているので多少しぼんでいきますが、これはそうそう70代でも大きく萎むことはないです。

しかしそれ以上に

眼窩周囲の骨吸収が起きて眼窩が広がって、眼球と眼球の周りが奥にくぼみます。

そして周りの皮膚が弛んで眼球にかぶさるので瞼を開けづらくなるので鏡で見ると目が小さくなっていくように見えます。

こんなようにへっこんで、垂れる、、黒目、白目の大きさ自体は変わらないです。

 

②上まぶた

皮膚が目尻側から弛んできますので目尻が垂れ下がってきて目の外側を覆ってしまします。その影響もあって、まつ毛も下がります。まつ毛が下がってきたと感じたら眼が加齢している危険信号ともいえます。

また

眼瞼挙筋(瞼を上げる筋肉)と瞼板(軟骨)をつなぐ『眼瞼挙筋腱膜』が弛んできます。いきなり専門用語が3つ出てくるので嫌ですよね。

筋肉の力強さは年齢が20代でも70代でも実はあまり変わりません。ただその二つを繋ぐ『挙筋腱膜』という部分が弱く伸びると、挙筋の力が伝わりづらく上まぶたが開きづらくにくくなります。

ミミさんがロールカーテンの紐が緩んだ感じでしょうか?というのは素晴らしい表現をしてくださいました。

腱膜という紐が緩んでいれば、いくら引っ張ってもなかなかまぶたというカーテンは上がりにくいですよね。

また上瞼の奥にある脂肪、眼窩脂肪がより奥に引き込まれて瞼の上に窪みを作っていきます。

この下の模式図は眼周りを縦に切って表した図です。黄色の部分が眼窩脂肪です。

上が若い時、下が加齢してきた時です。

黄色が脂肪です。上まぶたにある脂肪が奥に引っ込んでいるでしょう。

③下まぶた

下まぶたも上まぶたと同じで眼瞼挙筋、瞼板、挙筋腱膜もあります。薄っぺらいのですが、、、、

上まぶたが上がるのが目立つので、気がつきにくいのですが実は目を開けるときにわずかに下がります。実は目を開くというのは上下のまぶたが開くのです。

加齢によって下まぶたの眼瞼挙筋によってまぶたを下げる働きもが挙筋腱膜が弛んでいくので開きにくくなってしまいます。それも眼を小さく見せてしまいます。

そして下まぶたは眼窩脂肪が奥から下まぶたに落ちてくることが1番の問題です。

改めて模式図です。黄色が眼窩脂肪です。

眼窩脂肪とは、眼球という柔らかい組織を頭蓋骨という硬い組織から守るためのクッションの役割のある脂肪です。図で見るとわかるように、上まぶたの眼窩脂肪、下まぶたの眼窩脂肪は奥で繋がっていて大きな1つの脂肪体になっています。

加齢によって脂肪は柔らかくヘタってしまうのでどんどん下にずり落ちてしまいます。

下まぶたには眼窩隔膜という脂肪を抑えてくれる役割の膜があるのですが、

それも加齢によって柔らかくなり、、眼窩脂肪の重みに耐えきれなくなります。結果、眼窩脂肪が隔膜を押して涙袋の下に膨らみを作ってしまいます。

これが『クマ』と表現されますね。

涙袋の下にプクッと膨らむようにでてきている時は、その傾向にあります。目頭側の隔膜が弱いので、目頭側をよく注目してみましょう。

自分の眼窩脂肪が目の下に出てきているのか?を自分で確認するには笑い顔を鏡で見ると判断もつきます。笑ったり表情筋を動かしていくと涙袋の下にプクッと膨らみが見えやすいです。

また眼窩脂肪がどんどん下方に移動していくことで眼球を押し上げてしまって下まぶたをに開く邪魔になってしまいます。

ちなみに目元より下にある頬の周りにリガメントという脂肪を支える貝柱みたいなものも弱くなって脂肪の重みに耐えられず、さらに全体的に下がっていきます。その影響で、眼周りの皮膚も引っ張られて下に落ちていきます。

つまり、眼球が奥にくぼみ、脂肪や皮膚が下に下がる。まぶたの開きも弱くなる。

以上のことが重なっていき印象として、目が小さくなってしまいます。

眼球の問題ではなく、周りの脂肪、皮膚、挙筋腱膜の問題なんです。

また、、、日内変動もあります。

朝は多少浮腫んで、昼にはくっきりして、夜には疲れて上まぶたが開きにくい、目の下のクマの突出が強くなることもあります。

では、どう加齢を解決していくのか?

解決方法としては、目の関しては原則的には手術メインにはなります。

続きは後編で述べたいと思います。

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